りゅーいちさんは、決済コンサルタントとして、キャッシュレスの仕組みやサービスの構築を手掛ける専門家です。

XとVoicyを主軸にキャッシュレスのリテラシーの向上を目的とする発信を続け、現在のフォロワーは2万人を超えています。2024年にはVoicy Of The Yearを受賞し、影響力は拡大中。
本記事では、B2B(Business-to-Business)領域で培った専門知識を個人向けに発信する背景や想いと戦略について、詳しくお話を伺いました。
記事監修者

さとちん
- X(Twitter)運用オンラインサロン「ちんサロ」主催
- Xフォロワー数:6万人
- Threadsフォロワー数:2,000人
- Voicyフォロワー数:3,700人
- 本業:SNSマーケター管理職
- 大学のSNS特別講師担当
- サンクチュアリ出版と正式コラボ
- sales force社にブログで紹介
- SNS Campus(エスキャン)X講座担当
※Xでも有益情報発信中
X(旧Twitter)を始めた背景

──いつ頃、X(旧Twitter)を始めたのでしょうか。
Xを始めたのは、2021年頃です。大企業のカード会社に勤めていたのですが、現在の中小のコンサルティングファームに転職したタイミングで始めました。
始めた理由は、大企業から中小企業に転職するにあたり、個人の発信力を高める必要性があったためです。
本業はB2B(企業間取引)がメインですが、実際にキャッシュレスを利用するのは個人です。そのため、キャッシュレスを利用する人のリテラシー向上や活用方法に関する発信を始めました。
──なぜ、X(旧Twitter)を選んだのでしょうか。
Xを選んだ理由は、当時イケハヤさんやマナブさんが「個人で発信力を高めるならXが良い」とおすすめされていたからです。
Instagramも考えましたが、動画撮影に抵抗があったので、テキストベースで馴染みやすいXを選びました。
X(旧Twitter)を伸ばすコツ

──最初はどのような発信をしていたか?
最初は副業的な要素が強く、転職に伴う収入の不安定さを補う目的がありました。
また、発信軸も固まっていなく、迷走していましたね(笑)。そもそも「発信軸」という発想がなかったんです。そのため、見よう見まねで日々のつぶやきや情報発信していました。
──フォロワーが伸びたタイミングはあるのか?
Xを始めた最初は何をして良いか分からなかったので、いれぶんさんのnoteを読んで学んでました。当時は有料のオンラインサロンに入る勇気がなかったので、無料教材がベースでしたね。
また、Xのスペースが流行っていて、オクシンさんのノウハウを聞いて見よう見まねで発信していたんです。発信軸が固まっていなかった状態でしたが、Xを始めて3か月は相互フォローで1,000人までいってました。
そのあと、『ちんサロ』と出会い2022年1月に今のキャッシュレスに発信軸を変えた1ヶ月後に、PayPay関連の投稿でフォロワーが大きく伸びました。
ちょうどPayPayに勢いがあった時期だったので、トレンドにうまく乗れたのも伸びた要因の一つだと思います。約6ヶ月間で、万垢(1万フォロワー)に到達しました。
ポストの反応が良くなった要因のもう一つは、伸びるポストの「型」を学び、発信に落とし込んだことです。
「トレンド」と「伸びるポストの型」をうまく当てはめたことも、フォロワーが急に伸びた要因と分析しています。
──当時、1日どのくらいX(旧Twitter)に時間をかけていたのか?
当時、多い時は1日6時間ほど時間をかけていました。本業もあるので、朝と夜、あとは移動時間に行っていましたね。活動のほとんどが、リプ活動です。月間5,000〜6,000件のリプを行い、積極的に人と交流していました。
──どのくらいの時期まで積極的に交流を続けたのか?
フォロワーが1万人に到達するまで約半年間続けました。現在は、当時と比べるとリプの数は減っていますが、今もリプの数は多いほうだと思いますね。
──Xを伸ばすうえで、リプまわりや交流は必要なのか?
「伸ばすだけ」であれば、過度なリプをせずに伸びる人はいます。ただ私は、交流することは伸ばすだけの目的ではなく、関係性を築くうえで大切だと考えています。
──リプで交流する人は、発信ジャンルが似た人なのか?
リプで交流する人は、私が発信するジャンルに限定していません。日々リアクションをくれるフォロワーやオンラインサロン『ちんサロ』のメンバーが中心です。
最近は「X運用のため」ではなく「交流のため」にリプをしています。
──どのようにして情報のキャッチアップを行っているのか?
AIの進化により、情報のキャッチアップは簡単になりました。しかし、キャッシュレスや決済関連の専門情報は小難しいものが多いです。見てもあまり頭に入ってこないので、できる限り内容をかみ砕き、分かりやすく発信することを意識しています。
X(旧Twitter)を伸ばすうえでの苦労

──X運用していて、炎上したことはあるか?
直近で炎上したことがあります。
ポストの反応は良かったのですが「ここが違う」「ここが入っていない」といった重箱の隅を突くような指摘が多く寄せられました。
コメントにはすべて目を通しています。ただ、建設的な意見もあれば検討違いなものもあるため、基本的にはスルーしていますね。
まれにプロフィールから私にメールを送ってくる人もいるので、その際は丁寧に対応しています。無益な議論になることを避けるため、あまり反論や議論はしないようにしていますね。
──顔出しをして発信するメリット・デメリットは感じるか?
当初はアイコンだったのですが、発信軸を固める際にゴール設計を行いました。自分がなりたいものは「キャッシュレス×SNSのインフルエンサーとして業界内でポジションを確立する」と決めたんです。
キャッシュレスはお金に近い分野であるため「安心感」や「信頼感」が重要だと考えました。顔出しをすることで「安心感」や「信頼感」を高めることに繋がると判断しましたね。
一方、顔出しをすることで「お金儲けに走っている」という印象を与えないように副業的な要素やアフィリエイトやコンテンツ販売などには、過度に踏み込まないよう気をつけています。
また、SNSでの交流や出会いが本業においても人材登用・採用や提携アライアンスといったシナジー効果をもたらしているので、顔出しして良かったです。
実際にキャッシュレスの専門分野の競合調査を行いましたが、私のように顔出しで深いリテラシーを発信しているアカウントは少なく、独自のポジションを築けていると分析しています。
このアカウントを継続して伸ばして認知が広がれば、私が目指しているゴールに到達できると思っています。
──X運用で最も大変だったことはあるか?
「毎日配信」を続けることが、最も大変です。今は習慣になっていますが、体調や精神的な波があっても毎日発信を続けることは本当に大変ですね。
──毎日配信することは重要なのか?
毎日配信を続けることで、見てくれる人たちが安定するという感覚があります。実は約1週間シャドウバンになったことがあるんです。その時のシャドウバン解除後の反応が落ちた経験から、毎日配信を続けることの重要性を強く感じました。
Voicyでの活動と受賞

──Voicy Award 2024を受賞した要因はあるか?
受賞基準がないので推測になりますが、毎日配信を続けていることが一つの要因だと思います。2024年前半の平均再生回数が多かったので、再生回数や時間が評価された可能性が高いです。
あとはキャッシュレスという専門的な発信分野で、他に発信者がいないポジション的な要素も大きい要因と思います。
──XとVoicyの発信内容の使い分けや意識しているポイントはあるか?
Voicyは、テキストや図解では伝えきれない「深さ」を出すことを意識しています。
音声は一次情報に加えて、自分の意見や「利用者はこうした方がいい」といった踏み込んだ話をしていますね。また、Voicyの配信は細かく台本を書かず、ネタ帳をベースに自分の意見を言うスタイルを取っています。
──現在のXとVoicyの時間はどのくらい使っているか?
Xの投稿作成に30分、Voicyが1日1時間なので、合計1時間半程度です。Xの投稿は、ほぼすべて自分で作っています。細かい図解のみ外注することはありますが、基本的にはすべて自分で完結させていますね。
「さとちん」さん「ちんサロ」との出会い

Xを学ぶために色々な方のスペースを聴く中で、さとちんさんが無料のオンラインサロンをやっていると聞いたんです。ただ、さとちんさんはピンクのアイコンで怪しげな印象もありました(笑)。
しかしVoicyに関するリスペクトはあったので、Voicyのパーソナリティである、さとちんさんなら問題ないと思い、2021年9月に『ちんサロ』に入会しました。
ちんサロ内の勉強会に参加しているうちに、発信軸を固める必要があると分かったんです。そこからサロン内で壁打ちをしながら「自分の強み」「継続できること」「本当にやりたいこと」を深く考え、発信軸を固めました。
私はキャッシュレスの業界に25年以上携わってきた経験から、本業のB2Bだけでなく、消費者やスモールビジネス向けのキャッシュレスの知恵を教えることで、利用者(皆さん)の生活の質を高めたいという想いがあります。
さいごに:X(旧Twitter)初心者・伸び悩んでいる人へのアドバイス
Xは発信軸を固めることが大切ですが、はじめに自分の「ゴール」を見つけてほしいと思います。自分が何をしたいのかによって、発信内容や運用方法が変わってくるからです。
私の場合「キャッシュレス×SNSのインフルエンサーとして社会的な影響力をつけたい」というゴールですが、人によって異なります。やるべきことや発信内容を明確にするためにも、ゴールを見つけることがXを伸ばすうえでおすすめです。
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